それでは最後の質問です。殿下にお尋ねします。天皇、皇后両陛下は6月、東南アジア3カ国を訪問されました。 (略) 天皇ご一家にとってのこの1年をふりかえり、いろいろな出来事について、ご感想をお聞かせください。
秋篠宮さま
全体をまとめてというのが、少し難しいかなと思いますけれども、まず、天皇、皇后両陛下のことに関しましては、今年も、例年、毎年そうなんですけれども、いわゆる外に出てのお務め以外にも、宮殿の中で行われている行事というのが極めて多いなという印象があります。
たとえば、近年、国が増えた、多くなったことによるですね、賓客の来日も多くなりましたし、大使、日本の在京の大使と会われる機会も非常に多くなっていると思います。そしてまた、各省庁などからの願いによって、長い年月、社会の中で地道に活動してきた人たちの労をねぎらうという、そういうお仕事もかなり多くあります。
そのような普段報道されないような行事が、やっぱり非常に多いなということ、そしてその一方、たとえば地方に行かれたときには、その中心になる行事のほかに地方事情の視察というのがありますけれども、それについてもできる限りですね、今まで訪れていないところに行こうという気持ちを強く持たれています。
たとえば、今年の9月の北海道にしても、かなりの長距離の移動になるわけですね、そういう日々を、それらのお仕事を元気に務められていますし、それらの中にはですね、やはり天皇という立場でないとできないものも数多く含まれていると、私は感じます。しかし、やはりですね、年齢的にいっても、それらの多くのお務めをされるのは、非常に大変なのではないかなと、そういうことを感じた1年でした。